体内水分量
私たちの体の約6割は水分からできています。赤ちゃんは7-8割ほど、反対に高齢者は5割と年代により体内水分量は異なります。そして、女性は男性よりも脂肪の量が多い為、体内水分量は減ります。脂肪が多い肥満者も同様に、痩せの方よりも水分量は少なくなります💦
体内では常に水分が循環しており、腎臓で濾過をされ99%が再吸収し、残りの1%は不要な老廃物とともに尿として排泄されます。
1日の尿量は1-1.5Lほどと言われている為、腎臓では100-150L程度の水分(血液など)をろ過しているということになりますね。
腎臓と水分
腎臓は水分の濾過には欠かせない臓器です。しかし、糖尿病性腎症になると毛細血管が多く集まっている腎臓は障害を受けてしまいます。すると機能低下が起き、水分摂取の制限が必要な場合があります。
→詳細は、【糖尿病性腎症について】へ。
さて、これほど重要な水分ですが、私たちはいったいどのような形で水分摂取をしているのでしょうか。
3つの水分摂取方法
私たちは3つの方法で水分摂取をしています。
①食事からの水分(約1L)
米や葉物野菜、汁物などに含まれる水分。
②飲料として口から摂取する水分(約1.2L)
③体内での代謝により生成される水分(約0.3L)
体内で栄養素が代謝する際に生じる水分。
②の飲料としての水分は普段どの位摂っていますか。日頃から、水分摂取は意識していますか。
ここには1.2Lと書いておりますが、体重や年齢、運動状況によっても水分量は異なります。
◆注意点◆
・砂糖や塩分などが含まれた飲料は、体内での吸収までの時間がかかるため水分補給には注意が必要です。
・アルコールや多くのカフェインを含む飲料は尿排泄を増やしますが、体内の必要な水分も一緒に排泄してしまう為、水分補給には適していません。特にアルコールを飲まれる際には、別途水を一緒に飲むようにしましょう。
・運動したとき、暑い時は発汗しやすく水分蒸発量も多くなります。いつも以上に水分摂取に努めましょう。
普段の水分量の把握ができていない場合は、まずは今現在の水分量の把握からはじめましょう。
厚生労働省では【日本人の7割が水分不足】と言われており、「あとコップ2杯」プラスすることを勧めていますよ!
水分摂取が少ないと危険が伴います
のどが渇いたなと思った時点で、すでに脱水症状の入り口です。
体内の5%の水分量が失われると、脱水症状・熱中症などがあらわれます。
体内の10%の水分量を失われると、筋肉のけいれんや循環不全などがおこります。
体内の20%の水分量を失われると、死に至ります。
※厚生労働省「健康のため水を飲もう」推進運動より
たかが水ではなく、されど水なのです。
日頃から、こまめな水分摂取を心がけてくださいね。
糖尿病性腎症の注意点
※糖尿病性腎症では、尿生成を行う腎臓に障害が起こる場合があります。
特に腎症の病期(第 3 期-B(顕性腎症後期)以降)や尿中微量アルブミン検査の結果によっては腎臓の負担軽減のために水分摂取量の制限がありますので、主治医と相談の上、水分を摂るようにしましょう!